◆2009年01月17日 (土) アナログ職人
未だに地上デジタル放送に切り替えていないテレビ画面の右上に出る「アナログ」の文字。
これが職人の手によってリアルタイムで表示されていると知ったら貴方は驚くだろうか。
「えぇ、コンマ何秒の世界です。私等が許されているのは番組の中だけ。CMに掛かったらスポンサーに迷惑が掛かる。ギリギリのタイミングを見極めて、番組の放送時間を最大限、目一杯表示する。これが難しい」
彼等、と言っても数える程しか居ない職人達。
元々は総務省の情報流通行政局、地上放送課や放送技術課の出身。
単なる天下り等と揶揄する事無かれ、現場叩き上げの技術者達だ。
アナログ職人の朝は早い。 時には深夜はおろか、早朝まで仕事をする時もある。
昼も夜も無い、厳しいスケジュールで進行するテレビの番組表を相手に
各テレビ局に設けられた個室で黙々と仕事を続ける。
「まだ、私等を必要としてくれる人が居るんだなって思うとね。どんなに辛かろうが頑張れるんです」
そう。 2011年、彼等は職を失う。
アナログ放送を見続ける人が居る限り、職人は今日も右上に「アナログ」の文字を出し続ける。
まだ、私等を必要としてくれる人が居るんだなって思うとね、職場を奪うわけには?。
その陰で支えている人のためにも、ぎりぎりまでテレビの買い替え控えようかな。
早く買うと早く画像が劣化しそう(耐久時間がきまってますので)。
千葉テレビが映るアンテナがあるなら、デジタル化直前にチューナーを買うだけで済むと思いますよ。